アドバイザリーボード

前回は、メインストリートの組織の役員会について紹介しました。役員の責務について説明されていました。

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ところで、メインストリート組織の大半はNPOですので、役員会(ボード・オブ・ディレクターズ)は、理事会と訳した方が相応しいかも知れませんのでは、今後は理事会と明記します。

今回は、その理事会を補佐するエグゼクティブコミッティやアドバイザリーボートについて紹介します。

■ エグゼクティブコミッティはあるべきか
現地で活動しているメインストリート組織では、理事会の運営を支援するために、エグゼクティブコミッティという組織を作っています。エグゼクティブコミッティは、理事会(会長、副会長)により構成されているのが一般的です。日々の運営活動を管理するために各委員の中から構成される場合もあります。
エグゼクティブコミッティは、理事会の人数が多すぎて、なかなか会合などのスケジュールを調整できない場合に必要となります。しかしながら、仮に理事会内での意思疎通が容易にできる大きさで、組織運営の詳細を効果的に管理できるのであれば、こういった理事会を設置する必要はありません。逆にエグゼクティブコミッティという不必要な官僚階層をつくるだけになってしまうからです。

エグゼクティブコミッティは、主な理事で構成されるようです。日本流に言うと理事会の正副会議と言ったところでしょう。

■ アドバイザリーボード(諮問機関)
アドバイザリーボードは、メインストリート活動が健全に行われるように付加的な情報や方針支援を行う組織です。このアドバイザリーボードは、比較的大規模なコミュニティのリーダー層や個々の活動内容に対して専門的な助言ができる25名から30名程度のメンバーによって構成されています。
そもそも、アドバイザリーボードは、ディレクターボードのように日々の活動に参画するわけではなく、年に数回集まる程度です。その代わり、何か問題が発生した場合など必要に応じて、適切な助言を与えるのがその目的です。
アドバイザリーボードは、大きな組織を運営しているビジネスの代表者などが参画していることが多いです。したがって、日々の活動を行っているプログラムマネージャーや理事会の構成員がなかなか知らないような豊富な資源(人材・情報・資金など)を活用することにより、メインストリート活動が効果的に運営できるように支援します。

■ アドバイザリーボードメンバーの役割
アドバイザリーボードのメンバーは、メインストリート活動への助言や他の組織との橋渡しを支援する役割を担います。例えば、
□ 再活性化活動を行うメリットについて説明する。
□ 所属する団体に対し、再活性化活動の啓蒙を図る。
□ 所属する公的・民間団体を代表する。
□ 年間10時間から15時間程度をメインストリート活動に充てる。

■ 特別な責任
アドバイザーの責任はディレクターのように細かく、数多いものではありません。その名前が意味するように、第一の役割はメインストリート活動の方針などについてアドバイスを行うことです。したがって、アドバイザーボードは、
□ 理事会やプログラムマネジャーに対して、再活性化活動に関する年間活動計画の助言を行う。
□ メインストリート活動と他の組織の間の接点となる
□ プログラムの推進や運営管理、今後の発展に向けたアドバイスを理事会に行う。
□ 理事会と一緒になって、必要な資金の獲得を確実にする。
□ 再活性化活動の資金手当てに関する資源や手法のアドバイスを理事会に行う。
□ 再活性化活動に対する一般の支援を獲得し、その活動の信頼を築く。
□ 他の組織に対し、再活性化活動の目標や活動を伝える「大使」として役割を果たす。
□ 中心市街地の歴史的保全を通じて経済開発を行うという考え方の支持者となる。

■ アドバイザリーボードは必要か
メインストリート組織は、アドバイザリーボードを設置しているものとしていないものがあります。理事会のみで、活動を適切に執行しているところもあります。そのため、アドバイザリーボードは全てにおいて必要というわけではありません。
アドバイザリーボードとは、理事会でだけでは扱えない技術や資源を、再活性化活動に付加することですので、組織としての威信や活動に対する手引になるものと考えるべきでしょう。

■ アドバイザリーボードを設立する   メリット
アドバイザリーボードは以下のような状況ではメリットがあります。
□ 再活性化活動を進める上で、コミュニティのメンバーが、理事会で対応できる範囲を超えている時
□ アドバイザリーボードを設立することで、資金集めを容易にすることができる時
□ 多忙で理事会に参画できないほど影響力のあるメンバーの参画を必要とする時

■ アドバイザリーボードを設立するまでの問題点
アドバイザリーボードは、適切に構成されなければコミュニティにとって有益ではありません。したがって、アドバイザリーボードを設置する前に、組織のリーダーは以下を考慮する必要があります。
□ アドバイザリーボードと理事会の責任を混同していることはないか。アドバイザリーボードではなく理事会が組織の日々の責任を担うことが明確にされているか。
□ アドバイザリーボードがコミュニティのメンバーや利害を代表しているか。ある特定の立場の主張者ではないか。アドバイザリーボードは有力な市民を含むが、特定の利害団体やコミュニティを代表する個人が参画するものではない。
□ アドバイザリーボードの直接的責任は理事会の責任範囲より小さい。アドバイザリーボードの位置づけは、理事会より小さいということを理解した上で、アドバイザリーボードの重要性を認識し、参加しているか。

アドバイザリーボードと理事会の主要メンバーが、各々の役割をしっかりと理解するために、上記にことについて徹底して話し合われたならば、アドバイザリーボードは計り知れない効果を生む組織となることができます。


今回はここまでとします。

次回は、いよいよプログラムマネージャーについてです。プログラムマネージャーとは再活性化活動のマネジャーです。我が国では、タウンマネージャーなどとも呼ばれています。我が国のまちでは既に導入され、その成果が現れるところもでてきています。長野市や飯田市などが有名ですね。

メインストリートプログラムでは常勤のプログラムマネージャーの雇用を成功要因の一つとしています。次回から数回に分けご紹介します。

「メインストリート成功の要因」(第5回掲載)と「メインストリート8つの原則」(第7回掲載)を文末に載せます。回を重ねるごとに、全体の構成が見えにくくなります。ポイントを読み返していただくと、今回の記事の位置づけが理解しやすくなると思います。

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