商業地のことを知る
前回から「10 Steps to a Comprehensive Business Retention Program」というコラムを紹介しています。前回は商業活性化チームの設立にについて紹介しました。今回は「商業地のことを知る」です。それでは始めます。
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ステップ2 商業地のことを知る
メインストリートの活性化を成功させるためには商業地のことをよく知ることである。各地の事例を見ると商業地のことをよく知っているメインストリートが成功を修めている。
ビジネスの競争において、洗練されたマーケットデータが日々の仕入れや販売促進に関する意志決定の基礎となり、そして、さらに、長期計画、立地判断、事業拡大などへとつながるのだ。
過当競争状況にあるマーケットにおいてメインストリートの活性化を成功させるためには、マーケッティング調査を行い、マーケットの隙間を見つけ出さなければならない。そのためには、活性化チームは商業地のことをできる限り知る必要がある。
何を知るべきか
活性化チームは以下の事柄について知る必要がある(あるいは知るための伝手を持つ必要がある)。
(各商業地における商業の内容)
業種、立地、業種の相互補完関係、ビジネスクラスター(関連企業や関連業種の集団)、ビジネスのパフォーマンス・利益率・地区の将来性に関する一般的な見解
(現況及び潜在的顧客について)
人口統計や生活水準などの基本的情報、地区に対するイメージ、どこに住んでいるか、どのようにして地区に来るか(交通手段)、それらの人達はどのようにして地区に関する情報を得るか。
(商圏について)
商圏地図、競合分析、現況の販売額、潜在需要、流入流出分析
(将来動向について)
消費のトレンド、インパクト(影響ある出来事)、経済・景気動向、経済指標の変化、常に変化を観察することでこれらの感覚を養うこと。
不幸にも、マーケットデータを収集し、分析することは退屈であり、かつ時間を要する作業である。そのため、多くの経済再生委員会がこの段階で行き詰まってしまう。もしマーケット分析が作業中であり、あるいは未完成となった場合、活動を第3ステップへと進めて、再活性化計画の全体像を作り上げると良い。マーケット情報は、データが整い、新しい情報が入手できた段階で見直せばよい。活性化チームの責任はマーケッティング分析を完成させることではない。地区の商業活性化を支援することが主な責任である。継続的に情報収集し、戦略を提供し続けることが大切なのだ。
<補足2:情報>
「中心市街地の主たる顧客はどのような人々か」を中心市街地の商業者に聞き取り調査をする。もし、そのような資料がなければ、みんなで想定してみよう。
次に、中心市街地の商業について情報を持っている人々に会議に参加してもらう。活性化チーム、商工会議所、観光センター、市の開発局などがある。彼らに、中心市街地の主たる顧客が誰か、それぞれで行っている調査の結果を報告してもらおう。
そして、中心市街地の商業者が考えている主な顧客とそれらの人々が捉えている顧客の認識の違いを比較してみよう。それをリストにして書き留めよう。
ステップ3 地区のマーケットポジション
地区のマーケットポジションに関する説明書と市場重視型戦略を作成する
有効なマーケットポジションの説明書とは、以下の内容を含むものである。
・地区のポテンシャル
・主な顧客層と商圏
・誘致を希望する業種業態、テナントミックス
さて、マーケットポジションの説明書は、地区の商業ビジョン、マーケッティング分析、競合分析などを用いて作成される。もし、これらについて、あなたの地区で策定されていなければ、あるいは地区の人達の合意が得られていなければ、まずは、商業ビジョンを作成し、合意づくりを行うことが先決だ。
もし、マーケッティング分析が完了していなければ、活性化チームは主な顧客層と思われる一つ二つのターゲットを仮定してみることだ。これは、国勢調査や地域情報(例えば市の統計書、商工会議所、経済開発局、観光局などの情報)から行うことができるだろう。
商圏は競合店舗との関係により定義される。競合分析が十分に行われていなければ、徐々に勉強し、把握していこう。歴史的な商店街や近隣型商店街が、価格や商品量においてもはや広域的に、あるいは一般的にもアピールできなくなり、商業地としての優位性を失った現状が分かってくる。
歴史的商業地は、歴史的景観要素を失っていなければ、それを活かして競争することができる。しかし、その他の商業地では、高度な商業特化策が必要になることが分かる。中心市街地においてニッチと思われるマーケットには以下のようなものがある。
• 美術品、民芸品、アンティーク、収集品
• 文化や伝統に基づくツアー、リクリエーション、レジャー
• 飲食、娯楽
• インテリア
• ハイテクビジネス、通信、エレクトロニクス
これらのニッチビジネスは地区のマーケットポジションから導き出される。多分、ニッチと思われる分野は多くはない。2,3の戦略に狙いを定め、効果を発揮するまでその分野に集中することが大切だ。
<補足3:協働>
もし、PR委員会がマーケットポジションに関する資料を作成していたら、活性化委員会はPR委員会と協議をして、それと同じが、あるいは同様の趣旨の資料を作成すること。ポジショニングに関する資料は、商業活性化計画の基礎となるものであり、また、同様に販売促進計画やイベント計画の基礎となるものでもある。
もし、PR委員会がマーケットポジションに関する資料をまだ作成していなければ、PR委員会と活性化委員会のメンバーが協働して作成する。
マーケット情報をレビューし、地区のマーケットポジションに関する宣言(ステイトメント)を書き、両方の委員会の目標となるマーケッティング戦略とすること。
今回はここまでとします。次回は地区のキーとなるビジネスや商店の支援内容などについて紹介します。
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