ビジネスの失敗の兆しを発見する

メインストリートの商業活性化について紹介しています。前回は「商業機会の創出」について紹介しました。今回は、「ビジネスの失敗の兆しを発見する」などについて紹介します。

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ステップ8 ビジネスの失敗の兆しを発見する
これはセンシティブな分野である。しかし、活性化チームは、ビジネス失敗の前兆を知らなくてはならない。理想的には、苦戦している商店をできるだけ早く発見し、適切な介入を行うべきだ。危機の前兆には以下のようなものがある。
・在庫の回転率
・従業員のカット
・営業時間のカット
・宣伝広告からの撤退
・インテリアや外装の維持管理の低下
・否定的な姿勢、敗北主義者のコメント
・給料の遅延
・金融関係者からのコメント(銀行関係者が活性化チームに個店の経営情報を提供してくれることがある。)
・まちのうわさ
・業態の変化(同種の商品を販売していても、売上が不調になる業態がある。これはマーケットのトレンドが変化していることを示すインディケーターでもある。)
・商店主の個人的危機、生活態度の大きな変化
・商店主が退職に近い年齢になっても後継者が現れないこと

<補足8:観察>
月例会議の最後に、経営危機の前兆がみえるお店がないか情報交換する。この議題は守秘事項として扱うこと。信頼して話のできる人(組織の理事、あるいはコミュニケーションに長けた人)が商店主と連絡を取り、活性化チームの介在が必要かどうか、思慮深く話を聞くこと。

ステップ9 店の入れ替え
前記した危機のサインの中で「後継者がいない」は、活性化チームにはもてあます問題ある。この点について経営者の選択は3つあり、店を売る、店を閉める、店を貸す、のいずれかである。この決断を手助けするのが活性化チームの役割である。経営者はこの決断を、店を閉める2年前頃に行っている。できるだけ速やかに相談にのれると良い。

好調な商売にとって、店の入れ替えはより売上を伸ばすことにほかならない。活性化チームに期待される役割は、個店の問題と成長マーケットに関する情報の提供である。例えば次のようなものがある。
・商店主とテナントを仲介するサービス
・今後、拡張が期待されるマーケット情報
・融資や補助金に関する情報
・従業員の確保など、店のオープンすることに関するサポート
・商店主として必要になる各種の情報
・報道メディアやPRに関する情報

店の入れ替えは、テナントや不動産の専門知識を必要とする。これらのエキスパートが活性化チームにいなければ、組織全体に働きかけてみる。メインストリートの情報は多岐にわたっている。徐々にノウハウを構築し、成功するメインストリートを作り上げよう。

<補足9:教育>
「店の入れ替えの対処法(Dealing with Business Transition)」「利益の生み出し方(Turning Potential Loss Into Gain)」などのメインストリートの記事(2001年5月、Rodney Swink)などを読んで勉強しよう。その他には、「小売の完全ガイド(The Complete Guide to Selling Business, Michael K. Semanik and John H. Wade(American Management Association, 1994)も有益である。

ステップ10 商業活性化計画の活動を維持する
この段階は、最も楽しい段階だと断言できる。そしてまた、最もシリアスな段階でもある。地元の商業者たちと共に仕事をし、信頼関係を構築するためには、メインストリートの理事や役員と同じく活性化チームのメンバーも、買い物や食事を地区の中で行い、その様子を知ることが求められる。
参加者の活動に活力が生まれてくると、その様子を観察し、新たなアドバイスを提供する。そのためには、常にコミュニケーションの窓口をオープンにすること。それが商業活性化を成功に導く鍵であり、信頼関係に基づく協働の鍵となる。

<商業活性化計画のポイント>
メインストリートのフォーポイントアプローチでは、商業活性化計画を地域経済再生の基礎技術と位置付けている。経済再生計画は、以下の5つの検討事項から成り立っている。
1 地区の現況を知り、成長分野を特定する。
2 現状の店・商売を改善・強化し、一方で新たな店を誘致する。
3 メインストリートの歴史的建築物を経済的に再利用する方法を検討する。
4 建物のリニューアルや商業創出に関する補助金や優遇融資を作る。
5 地区の経済活力に関するモニタリングを継続する。

経済再生委員会の主要な任務である商業活性計画は、メインストリートの再活性化戦略を縦横に繋ぐ役割を果たすものである。地元の中小店舗を手助けする計画の重要性を改めて考えてほしい。個性的で歴史を有する街なかの建物は地域固有の財産である。そして、そこで営まれる商売(ニッチビジネス)も同様である。
魅力的なファサード(外観)、良くデザインされたウインド・ディスプレイ、インテリアなどはお客を惹きつけ、販売促進の手だてとなる。安全で明るく、クリーンな店内は買い物客やクライアントに居心地の良い空間を提供する。そして、使いやすい駐車場は商業地をより使いやすく便利なものにする。

今回はここまでとします。
これで、まちのマーケッティングシリーズは、ひとまず終了です。次回からは、新たな分野を紹介します。GWはお休みします。

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