まちの賑わい計画づくり

まちづくりの業種業態配置の基本スタンス

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 自然発生的な状態から生まれた中心市街地や商店街における業種や業態の配置の状況を調べてみますと、大型店や百貨店に見られる業種業態配置のルールに近似した傾向が認められます。つまり目的性の強い商品や買い回り性の強い商品群は商店街への導入経路から最も離れた位置に存在し、最寄り性の強い商品群は導入の入り口付近に配置される傾向を持っています。

 商店街が形成している後背地の人口分布と商店街との繋がり方によっても変化はしますが、よく分析するとこの様な傾向を持っているように思われます。商店街の永い歴史の中から自然にこの様な傾向が出来上がってきたのでしょう。

 また、商店街における業種や業態の配置には、商圏内における商品群別のシェア分析を行って、商圏内に多く立地している競合店の特性や得意とする分野を重視する結果、生まれたシェアの空白部分を特定しこれを重視して出店し配置する眼が重要になります。

 そして商品群別シェアの目標に関する仮設定が行われて、商店街全体の業種業態構築について構成員の分担関係、資金調達、経費の配分など多くの計画が立案され、討議し決定の上、業種配置案が慨定されます。

 これは集団として商店街が勝ち残って行くための重要な判断をするわけですから、当然のこととして、商店街構成員全体の合意等が必要になります。そしてこれらの実現には商店街の結束はもちろんのことですが、市民にも、その総体としての行政にも、大きな影響を与えます。この様な戦略的判断を、集団の中でモラルを高めながら実施することは、大変難しいことです。しかし今後、商店街の生き残り策について粘り強く突っ込んだ論議が進み、その実施手法について集団の中で信頼感ある委任行為が進む状態まで到達する必要があるでしょう。
(表8:「商店街における商品群別シェアの現状と目標シェア」参照)
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 商店街活動が市民と一体となって地域の文化を創って行くという大変大きい目標を持つことは出来ても、これを実際の活動として高いモラルを維持しながら実施して行くことは、たいへん難しいことと思います。でもここに述べたような商店主にも市民にもどちらにも大切なことに関して情報交流が進めば困難さを排除して可能になるのではないでしょうか。

 極めて具体的に市民の欲しい業種業態や市民にとって便利な配置が協議の結果決定されるという方式は、必ずや市民の支援を受けるでしょう。商業機能の適正な配置は市民生活にとって重要なものですが、この様な時点から協議が進み市民の生活様式にまで影響しながら、散策空間、文化的空間にまで意見の交流が進んだら、大変好ましい進み方だと思います。どこかの「まちづくり」にこの様なプロセスが誕生することが望まれます。


 ここまでは、時代背景、生活価値観の激変、商業立地の変貌、対策や協業の方向、新たな街の賑わい計画づくりと、まちづくりの主体性などを中心に、広く浅く全体を見渡す包括的な視点で課題や対応の方向などを理解していただき、概念的思考、いわば対策への骨格づくりをしていただくためのご説明をしてまいりました。

 今後第6章以下で掲載を予定している内容としましては、上記の概念的思考をもとに、やや具体的に「活性化への筋道」をいかに構築するかを、下記のような事項で具体的に切り込むことになります。

1.地域の文化資源活用 2.地域の消費性向・競合状態 3.投資採算性 
4.MDギャップ 5.イベント計画 6.実施すべき施策 7.主体者とリスク分担の秩序
8.まち活動への政治的着目度等

 更には、各事項の解析結果の概観、仮説検証による各対策を融合させ、事業化への基本的な方向性、そして推進戦略などを構築することになります。この仮構築から構築の実施行程においても、その適正さや関連要因との相互影響度など最初の概括認識や仮説について検証する、いわばスパイラルな思考・検証活動を行い事業の成功確度をあげる諸活動を行うことになります。

 しかし、事業化計画着手の初頭にあたって概観した筋道が確かであれば大きな回り道がありませんが、時間のない事業のなかでこの回り道は許されません。今回のこの概観するステージは極めて大切なものです。説明が決して充分ではありませんが、ご理解いただきまして繰り返しご検討いただくようお願いいたします。ご質疑で補完して行きたいと思います。不明な点はご遠慮なくメールでお問い合わせ下さい。

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