大工町1丁目地区第一種市街地再開発事業
県都・水戸市の中心市街地の西の玄関口にふさわしい拠点整備事業名 | 大工町1丁目地区第一種市街地再開発事業 |
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施行者 | 大工町1丁目地区市街地再開発組合 |
所在地 | 茨城県水戸市大工町一丁目地内 |
地区面積 | 14,608㎡ |
延べ面積 | 36,825㎡ |
建物名称 | ホテル・ザ・ウエストヒルズ・水戸(ホテル棟) トモスみと(業務棟) ザ・レジデンス水戸(住宅棟・駐車場棟) |
権利変換方式 | 地上権非設定型(都市再開発法 第111条) |
総事業費 | 121億円 |
用途 | ホテル・業務・住宅・駐車場 |
竣工年月 | 平成25年2月 |
事業の経緯・特徴
当該地区はJR水戸駅より国道50号線に沿って約2kmの地点にあり、中心市街地の一角を占めています。水戸市の中心市街地においては、商業の中心が駅前に移行し、国道50号線バイパス沿いにも商業の集積が新たに発生したことに伴い、茨城県屈指の歓楽街を後背に抱える当該地区も活気を失いつつあり、老朽化した非耐火建築物が点在し、駐車場や空地等も比較的多く見受けられるような状況となっていました。
このような状況を打開するため、平成3年に準備会が発足され、まちづくり活動がスタートしましたが、弊社が本事業に参画したのは平成13年9月に市街地再開発組合が設立後の平成14年半ばでした。
本事業では観光地として名高い偕楽園や千波湖を有する千波公園に近接した立地を活かしながら、中心市街地の西の玄関口にふさわしい拠点を形成するためにホテル、共同住宅、オフィスという多様な機能を導入しました。水戸台地の馬の背部分になる地形を活かし、千波湖・偕楽園など周辺の豊かな自然を取り込んだ景観を確保する配棟とされています。
権利変換方式は都市再開発法第111条に規定する特則型を採用しました。施設建築敷地は3敷地から構成され、ホテル棟敷地及び業務棟敷地にはそれぞれ1棟の区分所有建物、住宅棟・駐車場棟敷地には2棟の区分所有建物が整備されています。
平成18年12月の権利変換計画認可後の平成19年2月の施設建築物の工事発注にあたり、建築資材の高騰等に起因する工事費の急騰により、入札不調の事態となりました。その後、度重なる設計変更の検討を行ったものの、工事費の折り合いがつかないことから組合としては設計施工とすることで設計額と工事費の乖離の課題を克服すべく、特定業務代行制度の導入を決定しました。これと並行して、都市・地域再生緊急促進事業の補助金を活用できたこと、この2つのことが事業の停滞を乗り越える大きな要因となりました。
また、権利者であり、かつ、大部分の保留床を取得し、ホテル事業を行う権利者法人への融資を行う地元金融機関の事業に対する理解と支援により事業完遂に至ることができました。